〇〇があった場合には変更承認申請や届出が必要です

専門行政書士が解説

〇〇があった場合には変更承認申請や届出が必要です

1.営業許可取得後に申請内容と変更があった場合は

①変更承認の申請を行いましょう

風俗営業を行う中で、申請時の内容に変更が生じることは少なくありません。
例えば、店舗の修繕や模様替え、小規模な改装として棚や家具、植栽を設置する場合もあれば、照明や音響設備、遊技設備を大幅に変更するようなケースも考えられます。


ポイント:軽微な変更でも届出が必要

基本的に、変更内容がどれほど軽微であっても、申請時の内容から異なる場合は変更届出が必要です。申請内容に基づいて許可が与えられている以上、「些細な変更だから問題ない」と判断するのは危険です。変更を無届けで行った場合、法律違反と見なされる可能性があります。

承認がない変更が発覚した場合、最悪の場合、罰金や営業停止といった行政処分を受ける恐れがあります。これを防ぐためにも、変更の内容に応じて適切な対応を取ることが重要です。

②どのような時に変更申請が必要なのか

変更には、以下のような手続きが必要な場合があります。

  • 変更前に公安委員会の承認が必要な場合
  • 変更後に届出を行えばよい場合

それぞれ詳しく見ていきましょう。

営業所の構造または設備の変更があった場合
  • 営業所の構造又は設備の変更
    • あらかじめ承認が必要
  • 営業所の構造又は設備の軽微な変更
    • 変更後1か月以内の届出
営業所や管理者の情報に変更があった場合
  • 営業者の氏名又は住所の変更
  • 営業所の名称の変更
  • 管理者の氏名又は住所の変更
    • 変更後10日以内の届出
法人や法人役員の情報に変更があった場合
  • 法人の名称又は住所の変更
  • 法人代表者の氏名又は住所の変更
  • 法人役員の氏名又は住所の変更
    • 変更後20日以内の届出
営業者(申請者)や営業所の場所が変更にある場合
  • 営業者の変更
  • 営業所の移転
    • 新規申請が必要

修繕や改装を検討する際は、まず該当する手続きがどれに当たるのかを確認することが大切です。事前の確認を怠ることなく、適切な手続きを踏むことで、安心して営業を継続することができます。

2.申請内容の変更の手続

①構造および設備変更に関する変更を行う場合
ポイント:軽微な変更を除き、事前に承認が必要

風俗営業者が営業所の構造または設備を変更する場合、軽微な変更を除き、都道府県公安委員会の承認を事前に受ける必要があります。この義務は、営業所の環境や設備が法律に適合することを確保するために設けられています。

承認が必要な変更
  • 大規模な修繕や模様替え
    • 建築物の主要構造部分(柱、梁、屋根、外壁など)の大部分に及ぶ修繕または模様替え。
  • 客室の位置・数・床面積の変更
    • 客室の配置やサイズに関する大幅な変更。
  • 仕切り設備の変更
    • 壁やふすまなど、営業所内部を仕切るための設備の改造や撤去。
  • 営業方法に関連する構造・設備の変更
    • 営業の種類を根本的に変更する場合(例:雀荘をパチンコ店に改装、和風料理店を洋風カフェに改装)
    • 許可証に記載された営業の種類が異なる業態への転換。
申請に必要な書類
ポイント:軽微な変更の場合には変更後1ヶ月以内に届出でOK

一方で、軽微な構造および設備変更の場合には、届出で良いとされています。


軽微な変更の場合

次のような軽微な変更については、承認申請の対象外ですが、変更後1か月以内に所轄警察署へ変更届の提出が必要です。

  • 小規模な修繕や模様替え
  • 家具や設備の設置または入れ替え
    • 例:食器棚、飲食物の自動販売機、類似する設備。
  • 照明、音響、防音設備の変更
  • 遊技設備の増設や交換
    • ただし、遊技設備の種類ごとの数に変更がある場合に限る(パチンコ店の遊技機を除く)。
申請に必要な書類
②営業者や営業所名に関する変更を行う場合
ポイント:変更後に届出する必要があります

営業所や営業所名に関する変更を行う場合には、変更後に届出をする必要があります。
個人と法人で変更後の届出日数に違いがありますので、注意するようにしましょう。

ポイント:許可証の書き換え申請も必要です

営業者の氏名や営業所の名称などは、許可証の記載されている項目のため、書き換え申請が必要です。

変更後に届出が必要な内容
  • 変更後10日以内の届出
    • 営業者の氏名又は住所の変更
    • 営業所の名称の変更
    • 管理者の氏名又は住所の変更
  • 変更後20日以内の届出
    • 法人の名称又は住所の変更
    • 法人代表者の氏名又は住所の変更
    • 法人役員の氏名又は住所の変更
届出に必要な書類
添付書類

③営業者(申請者)や営業所の場所が変更になる場合
ポイント:新規申請、つまり許可を取り直す必要があります

風俗営業許可は、取得した営業者の名義を他人や他社に変更することが認められていません。

これは、許可が特定の個人や法人に対してのみ付与されるものであり、「名義変更」という制度自体が存在しないためです。
そのため、営業を引き継ぐ場合は、承継する側が新たに許可を申請して取得しなければなりません。

営業者(申請者)や営業所の場所が変更にある場合
  • 新規申請が必要
    • 営業者の変更
    • 営業所の移転

上記の場合には改めて許可を取り直す必要があります。
過去の記事で詳しく解説していますので、下記からご覧になってください。

また、法人の合併などの場合には許可承継することが可能です。
下記からご覧ください。

詳細はこちらをクリック

個人でも、風俗営業者を相続する場合には許可の承継が認められることがあります。
下記からご覧ください

詳細はこちらをクリック

3.まとめ

以上、風俗営業で変更が必要な場合の手続きについて解説しました。

ポイント:申請は慣れていないと時間がかかる申請です

風俗営業許可や深夜営業許可は正確な申請書類の記述はもちろんのこと、図面の作成が必要です。作成には時間がかかるのもちろんのこと、補正があれば何度も管轄警察署に足を運ばないといけません。

ただでさえ許可が下りるまで55日間かかる風営法許可、オープンを急いでいるのであれば正確な申請が必要です。

ポイント:開業の準備をしながら申請ができるでしょうか?

その間、
・お店の内装工事のお打ち合わせ
・ホームページやSNSでの集客の対応
・キャストの募集

など並行して行わなければなりません。そんなお時間が作れますか?

ポイント:風営法は厳しい法律です。

さらに風営法は厳しい法律です。無許可で営業を行なったり、不正手段で許可を取得した場合には2年以下の懲役または200万円以下の罰金もしくはその両方が課されます。
一度違反行為をしてしまうと風営法の欠格事由に該当し5年間新規申請ができなくなってしまいます。

そんなお悩みを持つあなたの代わりに当事務所が全て申請を代行いたします。

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