【忘れていませんか?】風営法許可に必要な消防法の手続きとは

【忘れていませんか?】風営法許可に必要な消防法の手続きとは

行政書士が解説

1.消防法の手続きお忘れではないですか?

キャバクラ、スナック、ホストクラブなどを開業する際には、風営法の遵守がもちろん必要不可欠です。
それと併せて、消防法への理解と対応も欠かせません
しかし、実務の現場では消防法への対応が不十分なまま開業準備を進めてしまうケースも少なくありません。

消防法への理解不足は、開業遅延や営業停止といった重大なリスクにつながりかねません。

風営法許可において消防法が重要視される理由

風営法の規制を受ける店舗は、不特定多数の来店客が深夜帯まで利用することが多く、火災発生時の人的被害が拡大しやすい業態といえます。
そのため、消防法では建物の構造や設備、避難経路の確保などについて、より高い安全基準が求められています。

また、消防法は過去に発生した重大な火災事故を教訓として、段階的に規制が強化されてきました。特に飲食を伴うナイトビジネスでは、内装工事や客席レイアウト、照明設備などが消防法に抵触しやすく、事前の確認と適切な届出が不可欠です。

風営法の許可取得だけでなく、消防法を正しく理解し対応することが、店舗経営を安定させるための前提条件となります。

②消防法に違反した場合の影響とリスク
ポイント:風俗営業店は「特定防火対象物」

消防法において、キャバクラ、ホストクラブ、性風俗店、飲食店などは「特定防火対象物」に分類されます。これらは一般の建物よりも火災時のリスクが大きいため、非常に厳格な規制が課されます。

秋田市HPより引用
必要になる防火安全性の確保策
  • 防炎物品の使用義務
    • カーテンやじゅうたんは、火が燃え広がりにくい「防炎性能」を持つもの(防炎表示があるもの)でなければなりません。
  • 消防設備の設置
    • 消火器、自動火災報知設備、避難誘導灯などの設置が義務付けられます。
  • 「無窓階」や「地下・高層階」の制約
    • 窓がない階(無窓階)や、地階、3階以上の店舗は、さらに厳しい設備基準が求められます。
  • 小規模店でも消火器は必須
    • 調理目的で火を使用する場合、店舗面積にかかわらず消火器の設置が原則義務化されています。
③消防法に違反した場合の影響とリスク

消防法に違反すると、単なる指導にとどまらず、店舗運営に致命的な影響を及ぼす可能性があります。具体的には、次のようなリスクが考えられます。

  • 消防署からの是正命令、営業停止、罰金等の行政処分
  • 火災発生時における高額な損害賠償責任や刑事責任の追及

このような事態を回避するためには、開業前の段階から消防署との事前相談を行い、法令に沿った設備・手続きを整えることが極めて重要です。

2.必要な手続きとは?

開業前には、管轄の消防署へ複数の届出を行う必要があります。これらを怠ると罰則や公表の対象となる恐れがあります

届出名称提出期限・条件
防火対象物工事等計画届内装工事開始の7日前まで
防火対象物使用開始届使用開始(開店)の7日前まで
消防用設備設置届設備設置後4日以内
防火管理者選任届収容人員30人以上の場合に必須
消防計画の作成・届出防火管理者を選任する場合に合わせて提出
防火対象物工事等計画届

店舗の新規オープンやリニューアルに伴い、内装工事を行う場合に提出します。
特に、間仕切りの変更など構造に関わる工事をする場合に必要となります

②防火対象物使用開始届

飲食店や風俗営業店は「特定防火対象物」に該当するため、開店の7日前までに必ず提出しなければなりません。案内図、平面図、室内仕上げ表などの詳細な図面の添付が求められます

消防用設備設置届

店舗の規模や階数(地下や3階以上、窓のない無窓階など)に応じて義務付けられた消防設備を設置した際に提出します。

消防設備士などの資格者による工事が必要な場合が多く、設置後は消防署による確認を受ける必要があります。

防火管理者選任届

従業員とお客さまを合わせた収容人員が30人を超える店舗で義務付けられます。

管理者選任が必要な場合
  • 収容人数30人以上かつ延べ床面積300㎡以上
    • 甲種防火管理者
  • 収容人数30人以上かつ延べ床面積300㎡未満
    • 乙種防火管理者
  • 収容人数30人以下
    • 防火管理者の選任義務なし

防火管理者は研修を受ける必要があります。

防火管理者の資格を取得するためには講習(甲種は2日、乙種は1日)を受けて効果測定に合格する必要があります。

福岡市はこちらから講習に申し込むことができます。
福岡市ホームページ
https://www.city.fukuoka.lg.jp/syobo/bousai_suishin/koci/R4kousyuitiran_1.html

消防計画の作成・届出

防火管理者が中心となって作成する、お店の「防火ルール」です。

消防設備の点検スケジュールや、万が一の際の避難誘導、定期的な避難訓練の実施方法などを定めます。

ポイント:状況に応じて、定期点検や報告義務なども発生

一定の条件に該当すると、防火対象物点検と消防署への報告が義務となります。
対象となるのは、主に以下のようなケースです。

点検は年1回、有資格者が実施し、結果を消防署へ報告する必要があります。
未実施や未報告の場合は、罰則や行政指導の対象となるため注意が必要です。

  • 収容人員が300人以上の建物
  • 収容人員30人以上300人未満で、地階または3階以上に店舗がある場合
  • 店舗に避難用階段が1系統しかない場合(屋外非常階段がある場合を除く)

3.まとめ

以上、【忘れていませんか?】風営法許可に必要な消防法の手続きとはについて解説しました。

ポイント:申請は慣れていないと時間がかかる申請です

風俗営業許可や深夜営業許可は正確な申請書類の記述はもちろんのこと、図面の作成が必要です。作成には時間がかかるのもちろんのこと、補正があれば何度も管轄警察署に足を運ばないといけません。

ただでさえ許可が下りるまで55日間かかる風営法許可、オープンを急いでいるのであれば正確な申請が必要です。

ポイント:開業の準備をしながら申請ができるでしょうか?

その間、
・お店の内装工事のお打ち合わせ
・ホームページやSNSでの集客の対応
・キャストの募集

など並行して行わなければなりません。そんなお時間が作れますか?

ポイント:風営法は厳しい法律です。

さらに風営法は厳しい法律です。無許可で営業を行なった場合に、2025年から

5年以下の拘禁刑
もしくは1千万円以下の罰金
(法人の場合は最大3億円の罰金)

に罰則が強化されます


さらに、一度違反行為をしてしまうと風営法の欠格事由に該当し、5年間新規申請ができなくなってしまいます。

お忙しいあなたの代わりに当事務所が全て申請を代行いたします。

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