酒類の品目や分類を確認しておこう

酒類販売業免許

酒類の品目や分類を確認しておこう

酒類販売業免許について解説

1.酒類販売業免許を取得するにあたって

酒類を販売する場合、酒税法の規定に基づき、各販売場ごとにその所在地を管轄する所轄税務署長から酒類販売業免許を取得する必要があります。

この免許は、酒類の継続的な販売が許可されるもので、「酒類小売業免許」「酒類卸売業免許」の2種類に大別されます。

これら免許を取得するにあたって重要なのが、取り扱おうと考えているお酒の品目や分類です。
取り扱うお酒によって、許可要件や取得できる免許が変わってくるからです。

ポイント:酒類販売業免許の種類

酒類販売業免許の種類は下記のとおりです。
取得したい免許の名前をクリックするとそのページに移動することができます。

酒類卸売業免許

(イ) 全酒類卸売業免許
(ロ) ビール卸売業免許
(ハ) 洋酒卸売業免許
(ニ) 輸出入酒類卸売業免許
(ホ) 店頭販売酒類卸売業免許
(ヘ) 協同組合員間酒類卸売業免許
(ト) 自己商標酒類卸売業免許
(チ) 特殊酒類卸売業免許

酒類小売業免許

(イ) 一般酒類小売業免許
(ロ) 通信販売酒類小売業免許
(ハ) 特殊酒類小売業免許

2.酒税法における酒類の分類及び定義

①酒類の種類

酒類販売業免許制度を定める「酒税法」では、製造方法に基づいた分類により、酒類を以下の4つのカテゴリーに大別しています(酒税法第2条第1項)。

  • 発泡性酒類
    • ビール、発泡酒、その他の発泡性酒類(ビール及び発泡酒以外の酒類のうちアルコール分が11度未満※で発泡性を有するもの)(※)令和8年9月30日までは10度未満
  • 醸造酒類
    • 清酒、果実酒、その他の醸造酒
  • 蒸留酒類
    • 連続式蒸留焼酎、単式蒸留焼酎、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール、スピリッツ
  • 混成酒類
    • 合成清酒、みりん、甘味果実酒、リキュール、粉末酒、雑酒

※醸造酒類、蒸留酒類、混成酒類に関して、その他の発泡性酒類に該当するものは除かれます。

酒税法における酒類の分類及び定義(国税庁HP)より引用

②酒類の品目

「酒税法」における酒類の「品目」とは、商品の特性の違いなどに注目して分類したものといえます。

品目は、酒税法第3条第7号から第23号に基づき、全17区分に分けられています。

  1. 清酒
    • 米、米こうじ、水を原料として発酵させてこしたもの(アルコール分22度未満)。
    • 米、米こうじ、水、清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させてこしたもの(アルコール分22度未満)。
  2. 合成清酒
    • アルコール、焼酎または清酒とぶどう糖その他政令で定める物品を原料として製造した酒類で、その香味、色沢その他の性状が清酒に類似するもの(アルコール分16度未満でエキス分が5度以上)。
  3. 連続式蒸留焼酎
    • アルコール含有物を連続式蒸留機により蒸留したもの(アルコール分36度未満)。
  4. 単式蒸留焼酎
    • アルコール含有物を連続式蒸留機以外の蒸留機により蒸留したもの(アルコール分45度以下)。
  5. みりん
    • 米、米こうじに焼酎またはアルコールを加えてこしたもの(アルコール分15度未満でエキス分40度以上)。
  6. ビール
    • 麦芽、ホップ、水を原料として発酵させたもの(アルコール分20度未満)。
    • 麦芽、ホップ、水、麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもので、特定条件を満たすもの(アルコール分20度未満)。
    • 上記ビールにホップまたは政令で定める物品を加えて発酵させたもので、特定条件を満たすもの(アルコール分20度未満)。
    • (条件)麦芽比率が50%以上であり、使用した果実や香味料の重量が麦芽の重量の5%を超えないこと。
  7. 果実酒
    • 果実を原料として発酵させたもの(アルコール分20度未満)。
    • 果実に糖類を加えて発酵させたもの(アルコール分15度未満)。
    • 上記果実酒にオークを浸してその成分を浸出させたもの。
  8. 甘味果実酒
    • 果実酒に糖類またはブランデー等を混和したもの。
  9. ウイスキー
    • 発芽させた穀類および水を原料として糖化させて発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの。
  10. ブランデー
    • 果実または果実および水を原料として発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの。
    • 果実酒にオークを浸してその成分を浸出させたものを蒸留したもの。
  11. 原料用アルコール
    • アルコール含有物を蒸留したもの(アルコール分が45度を超えるもの)。
  12. 発泡酒
    • 麦芽または麦を原料の一部とした酒類で発泡性を有するもの(アルコール分20度未満)。
    • ホップまたは苦味料を原料の一部とした酒類で発泡性を有するもの(アルコール分20度未満)。
    • 香味、色沢その他の性状がビールに類似する酒類で発泡性を有するもの(アルコール分20度未満)。
  13. その他の醸造酒
    • 穀類、糖類等を原料として発酵させたもの(アルコール分20度未満でエキス分が2度以上)。
  14. スピリッツ
    • 上記のいずれにも該当しない酒類でエキス分が2度未満のもの。
  15. リキュール
    • 酒類と糖類等を原料とした酒類でエキス分が2度以上のもの。
  16. 粉末酒
    • 溶解してアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のもの。
  17. 雑酒
    • 上記のいずれにも該当しない酒類。

酒税法における酒類の分類及び定義(国税庁HP)より引用

3.まとめ

以上、酒類販売業免許の種類や品目について解説いたしました。

当事務所は酒類販売免許の申請を専門に申請代行を行なっております。ぜひお気軽にお申し付けください。

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