接待飲食店(キャバクラ・スナック)の開業は個人事業・法人事業どちらが良い?
接待飲食店(キャバクラ・スナック)の開業は個人事業・法人事業どちらが良い?
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1.接待飲食店の開業を個人事業でやるか法人事業でやるかを迷っている方へ
キャバクラ、ホストクラブ、スナックなど、風営法の許可が必要な業種の開業を目指す場合、事前に法人を設立することを検討する方も多いでしょう。
法人化することで、社会的信用が向上し、経費を税務上の控除対象にできるなど、節税面でも有利になるなど多くのメリットがあります。
しかし、会社設立には多くの書類準備が必要であり、店舗開業の準備と並行して進めるのは容易ではありません。
また、開業資金も多く必要なため、極力初期コストを抑えたいという考えの方も多いと思います。
今回は法人で経営する場合と個人で経営する場合のメリット、デメリットについて解説していきます。
2.法人・個人経営どちらを選ぶべきなのか
①メリット比較
個人事業で始めるか法人事業で始めるかはそれぞれメリットがあり、本人次第でどちらの方が良いかは変わってくるでしょう。
法人設立するメリット
ポイント:高額な資金を調達したい場合には、法人事業
- 社会的信用度の向上
- 法人化することで、社会的な信用が高まり、法人を取引相手に限定する企業とも円滑に取引できるようになります。
- 融資や資金調達が容易
- 金融機関や公的資金からの融資が受けやすくなり、資金調達の選択肢が広がります。
- 節税対策が可能
- 法人税率(約34.62%)は個人事業主の所得税率(最高40%)よりも低く、事業が拡大すると節税効果が得られます。
- 有限責任の確保
- 法人化により、借入金や税金滞納の責任を出資金の範囲内に限定できます。
- 営業譲渡の円滑化
- 法人の場合、営業許可も会社が引き継ぐため、会社そのものを売買する形でスムーズに譲渡可能です。
個人で経営するメリット
ポイント:極力開業コストを抑えたい場合には個人事業。
- 開業手続きが簡単
- 税務署へ開業届を提出するだけで設立可能であり、初期費用もかかりません。
- 費用負担が少ない
- 確定款作成や登記費用が不要で、登録免許税などのコストも削減できます。
- 事務負担が少ない
- 税務申告が簡単で、源泉徴収や社会保険の手続きが不要なため、財務業務が軽減されます。
②個人事業から法人化するという選択肢もある
ポイント:まずは個人事業として開業、その後、法人化する場合には
先述のように、個人事業で行うか法人事業で行うかはそれぞれメリットがあります。
とはいえ、最初は初期費用と極力抑えていきたいということや、事業が成功するかどうかも見えない部分ではあるかと思いますので、まずは個人で許可を取得し、接待飲食店の開業で小規模に事業を始め、その後に会社設立や営業の法人化を検討するという流れも非常に多いです。
その場合どのようなタイミングで法人成りを検討するのが良いでしょうか?
法人成りを検討する3つのタイミングの例
- 節税効果を得たいとき
- 所得が800万円を超えると個人事業主の税率が法人税を上回るため、節税効果が期待できます。
- 事業拡大を目指すとき
- 法人化により社会的信用が向上し、資金調達や取引先の拡大がスムーズになります。
- 事業の規模を広げたり、新しい分野へ進出する際には、法人化する方が何かとメリットがあります。
- 従業員を増やすとき
- 法人化することで、組織としての雇用体制が整い、人材採用がしやすくなります。
- 社会保険料や福利厚生費の負担が増えるため、収支バランスの検討が必要です。
③【重要】法人成りの注意点
ポイント:個人事業で取得した許可の引き継ぎができない
個人事業主で営業許可を取得した後に法人化すると、営業許可の再取得が必要となり、営業ができないリスクがあります。
個人で取得した風営法の営業許可や深夜酒類提供飲食営業許可は、名義変更ができず、法人化する場合は許可を再申請する必要があります。
「再申請すれば済む」と思うかもしれませんが、現在営業中であっても再度許可が必ず取得できる保証はありません。
さらに、再申請の手続き中は営業が一時的に停止せざるを得ないため、事業に影響が出る可能性がある点にも注意が必要です。
事業拡大を視野に入れている場合は、初期段階で法人化を検討するのが賢明です。
3.まとめ
以上、接待飲食店経営における法人化のメリットについて解説しました。
ポイント:申請は慣れていないと時間がかかる申請です
風俗営業許可や深夜営業許可は正確な申請書類の記述はもちろんのこと、図面の作成が必要です。作成には時間がかかるのもちろんのこと、補正があれば何度も管轄警察署に足を運ばないといけません。
ただでさえ許可が下りるまで55日間かかる風営法許可、オープンを急いでいるのであれば正確な申請が必要です。
ポイント:開業の準備をしながら申請ができるでしょうか?
その間、
・お店の内装工事のお打ち合わせ
・ホームページやSNSでの集客の対応
・キャストの募集
など並行して行わなければなりません。そんなお時間が作れますか?
ポイント:風営法は厳しい法律です。
さらに風営法は厳しい法律です。無許可で営業を行なったり、不正手段で許可を取得した場合には2年以下の懲役または200万円以下の罰金もしくはその両方が課されます。
一度違反行為をしてしまうと風営法の欠格事由に該当し5年間新規申請ができなくなってしまいます。
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