【風営法】許可申請・深夜酒類の届出はオンラインでできる?結局、警察署に行く必要がある?

【風営法】許可申請・深夜酒類の届出はオンラインでできる?結局、警察署に行く必要がある?
「風俗営業の許可申請や深夜酒類提供飲食店の届出は、ネットで出せないの?」
開業準備で忙しい方から、このようなご質問をいただくことが増えてきました。
結論から申し上げますと、令和7年12月からは風俗営業の許可申請も深夜酒類提供飲食店営業の届出も、e-Gov(イーガブ)でオンライン申請する仕組みになっています。
ただし、どちらの手続きもオンラインで送信しただけでは終わらず、警察署へ行く必要があると案内されています。
この記事では、風営法の手続きがどこまでオンラインでできるのか、なぜ結局は警察署へ行く必要があるのか、そしてオンラインと窓口のどちらで出すのがよいのかを、一次資料をもとに解説いたします。
1.風営法の手続きもe-Govでオンライン申請できます

①警察の手続きはe-Govに移行しました
ポイント:令和7年12月15日から「e-Gov」で申請できます
警察へのオンライン申請は、これまで主に「警察行政手続サイト」という専用のサイトで受け付けていました。
このサイトは令和7年12月15日午後2時に閉鎖され、デジタル庁が運営する「e-Gov電子申請」に移行しています。
福岡県警察の案内によると、e-Govで申請できるのは、警察行政手続サイトなどで受け付けていた手続きを含めて約600の手続きです。
また、警察署などの窓口での申請も、これまでどおり受け付けています。
つまり、窓口での申請に加えて、オンラインという出し方の選択肢が一つあるということです(ただし、後で説明するとおり、警察署へ行く必要はなくなりません)。
※出典:一部オンライン申請サービスの変更及び対象業務の追加について(福岡県警察)
②福岡県警察でオンライン申請の対象になっている風営法の手続き
ポイント:許可申請から変更の届出まで幅広く対象です
福岡県警察が公表している「オンライン化対象手続一覧」を確認すると、風営法関係の手続きは87件がe-Govの対象になっています(施行規則に基づくものを含む)。
キャバクラ・スナック・ガールズバー・バーなどを営む方に関係する主なものは次のとおりです。
- 風俗営業の許可の申請(1〜3号営業・4号営業・5号営業の区分ごとに、個人用と法人用があります)
- 深夜酒類提供飲食店営業の営業開始の届出(個人用・法人用)、変更の届出、廃止の届出
- 風俗営業の許可申請書記載事項の変更の届出、構造設備の変更承認申請・軽微な変更の届出
- 風俗営業の許可証の書換え・再交付・返納
- 管理者講習の申込み
このほか、特定遊興飲食店営業の許可や、相続・合併・分割の承認申請なども対象です。
e-Govで申請するときは、GビズID(プライム・メンバー)でログインして申請するか、マイナンバーカードなどの電子証明書で電子署名をして申請します。
e-Govの案内では、GビズIDプライムまたはGビズIDメンバーでログインする場合は電子署名が不要とされています。
※出典:福岡県警察「オンライン化対象手続一覧」(令和8年9月22日閲覧)、e-Gov電子申請「風俗営業の許可の申請」「深夜酒類提供飲食店営業の営業開始の届出」の電子申請に関するご案内
2.【重要】オンラインで申請しても、結局警察署へ行く必要があります

ここからが本題です。
e-Govには手続きごとに「電子申請に関するご案内」が載っていますが、風俗営業の許可申請にも深夜酒類提供飲食店営業の届出にも、警察本部または警察署へ来訪するよう案内されています。
ただし、来署が必要な理由はそれぞれ違います。
そもそも風営法の申請書・届出書は、営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して公安委員会へ出すことが、施行規則で定められています。
オンラインでも紙でも、提出先となるのは管轄の警察署です。
(許可申請書等の提出)第一条
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則(e-GOV法令検索より引用)
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「法」という。)及びこの規則の規定により都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に申請書又は届出書を提出する場合においては、当該申請書又は届出書に係る営業所(略)の所在地の所轄警察署長を経由して、一通の申請書又は届出書を提出しなければならない。
(以下略)
①風俗営業の許可申請は「原本の確認・交付」のため
ポイント:送信後に表示される「到達番号」を控えて来署します
風俗営業の許可申請について、e-Govの案内では、申請書類の原本を確認したり、書類を交付したりする必要があるため、警察本部・警察署へ来訪するよう求めています。
来署するときは、電子申請のあとに表示される「到達番号」を控えておく必要があります。
また、許可申請は添付書類がとても多い手続きです。
主なものだけでも、営業の方法を記載した書類、営業所の使用権原を証明する書類、営業所の平面図と周囲の略図、住民票の写し、本籍地の市区町村長が発行する証明書(いわゆる身分証明書)、誓約書、管理者の写真などがあります。
e-Govの案内では、書類が大量でオンラインでの提出が難しい場合は、郵送か持込みで「別送」し、電子申請の日から1週間以内に届くようにすることになっています(郵送費は申請者の負担)。
ポイント:申請手数料は窓口などで支払うと案内されています
風俗営業の許可申請には手数料がかかります(e-Govの手続情報でも「手数料:あり」)。
福岡県警察の案内では、手数料は警察署窓口等での支払いとされており、e-Gov上で支払いまで完結する方法は案内されていません。
②深夜酒類提供飲食店営業の届出は「対面での本人確認」のため
ポイント:手数料はかかりませんが、運転免許証などを持って来署します
深夜0時以降もお酒を提供するバーなどが行う「深夜酒類提供飲食店営業の営業開始の届出」は、許可ではなく届出です。
e-Govの手続情報でも手数料は「なし」となっており、この点は風俗営業の許可申請と大きく違います。
手数料を支払わなくてもいいなら、警察署に行く必要がないと思った方もいるかも知れませんが、この届出もオンラインで完結するわけではありません。
e-Govの案内では、申請する人について対面で本人確認を行う必要があるため、運転免許証などの本人確認書類を持って警察本部・警察署へ来訪するよう求めています。
こちらも、電子申請のあとに表示される「到達番号」を控えて来署します。
なお、届出の期限はオンラインでも窓口でも同じで、深夜の営業を始めようとする日の10日前までです。
「ネットで出せば当日でも間に合う」わけではありませんので、ご注意ください。
(深夜における酒類提供飲食店営業の届出)第百三条
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則(e-GOV法令検索より引用)
(第一項・第二項 略)
3 第一項の届出書は、深夜において当該酒類提供飲食店営業を開始しようとする日の十日前までに提出しなければならない。
③許可証の書換え・返納は許可証そのものを出す手続きです
ポイント:変更届がすべてオンラインで終わるとは限りません
許可を受けたあとの変更の手続きも、e-Govの対象になっています。
ただし、変更した内容が許可証の記載事項に当たる場合は、変更の届出とあわせて許可証の書換えを受けなければなりません(風営法第9条第4項)。
そして書換えは、書換え申請書と一緒に「許可証そのもの」を提出すると定められています。
(許可証の書換えの手続)第十七条
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則(e-GOV法令検索より引用)
法第七条第五項(法第七条の二第三項又は法第七条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定により許可証の書換えを受けようとする者は、別記様式第九号の書換え申請書及び当該許可証を当該公安委員会に提出しなければならない。
この第17条は、変更の届出にともなう書換え(風営法第9条第4項)にも準用されています(同規則第22条)。
書換えには手数料もかかり、国の政令では標準額が1,500円とされています(実際の金額は都道府県の条例で定められます)。
また、営業をやめたときは、やめた日から10日以内に、返納理由書を添えて許可証そのものを所轄の警察署長を経由して返納します(同規則第23条)。
このように、許可証の書換えや返納は、オンラインで入力しても、最終的に許可証の現物を警察署へ提出する必要があります。
3.結局、オンラインと窓口のどちらで出すのがよい?

①風俗営業の許可申請は、窓口での提出を基本に考えましょう
ポイント:どうせ来署するなら、最初から窓口に持参する方が二度手間になりません
ここまで見てきたとおり、風俗営業の許可申請は、オンラインで送信しても原本確認のための来署が必要で、手数料も窓口などで支払い、大量の添付書類は別送することになります。
そのため当事務所では、風俗営業の許可申請は、書類一式をそろえて窓口へ持参する方が、結果的に手間が少ないと考えています。
窓口であれば、図面や書類の不足をその場で担当者と確認できるのも大きな利点です。
②深夜酒類の届出はオンラインも選択肢。ただし事前に警察署へ確認を
ポイント:オンラインで出す前に、管轄の警察署へ流れを確認しましょう
深夜酒類提供飲食店営業の届出は手数料がかからず、添付書類も風俗営業の許可申請に比べれば少なめです。
主な添付書類は、営業の方法を記載した書類、営業所の平面図、住民票の写し(法人の場合は定款・登記事項証明書・役員の住民票の写し)です。
届出書だけ先にオンラインで送っておき、後日、本人確認のために来署するという使い方もできます。
ただし、令和8年9月22日時点で、福岡県警察の「風俗営業等関係申請・届出様式」のページには、e-Govでの申請についての案内が見当たりません。
来署の日時や、添付書類をオンラインで出すか持参するかなどは、オンラインで出す場合も事前に管轄の警察署へご確認ください。
なお、お店を開くには、警察への手続きとは別に保健所の飲食店営業許可も必要です。
飲食店営業許可のオンライン申請について詳しく知りたい方は1つ目の記事を、警察に出す平面図の書き方を詳しく知りたい方は2つ目の記事をご覧ください。
③申請書類の作成を依頼するなら行政書士へ
e-Govの案内には、行政書士または行政書士法人でない者が、業として他人の依頼を受け報酬を得て官公署に提出する書類を作成することは、法律に別段の定めがある場合を除き行政書士法違反になる、という注意書きもあります。
オンライン申請になっても、申請書や図面の作成を人に頼む場合は、依頼先が行政書士(行政書士法人)かどうかを確認してください。
4.まとめ
以上、風営法の許可申請・深夜酒類提供飲食店営業の届出のオンライン申請について解説いたしました。
令和7年12月からはe-Govで申請できますが、風俗営業の許可申請は原本の確認・交付のため、深夜酒類の届出は対面での本人確認のため、どちらも警察署へ行く必要があります。
風俗営業の許可申請は、書類一式をそろえて窓口へ持参する方が結果的に手間が少なく済みます。
深夜酒類の届出はオンラインも選択肢になりますが、営業開始の10日前までという期限は変わりませんので、事前に管轄の警察署へ流れを確認しておくと安心です。
ポイント:申請は慣れていないと時間がかかる申請です
風俗営業許可や深夜営業許可は正確な申請書類の記述はもちろんのこと、図面の作成が必要です。作成には時間がかかるのもちろんのこと、補正があれば何度も管轄警察署に足を運ばないといけません。
ただでさえ許可が下りるまで標準処理期間55日(土日祝日を除く)かかる風営法許可、オープンを急いでいるのであれば正確な申請が必要です。
ポイント:開業の準備をしながら申請ができるでしょうか?

許可が下りるまでの間、
- お店の内装工事のお打ち合わせ
- ホームページやSNSでの集客の対応
- キャストの募集、面接
など並行して行わなければなりません。そんなお時間が作れますか?
ポイント:風営法は厳しい法律です。
さらに風営法は厳しい法律です。
2025年に風営法は改正され、無許可で営業を行なった場合に
5年以下の拘禁刑

もしくは1千万円以下の罰金
(法人の場合は最大3億円の罰金)
罰則が科されます
さらに、一度違反行為をしてしまうと風営法の欠格事由に該当し、5年間新規申請ができなくなってしまいます。
お忙しいあなたの代わりに当事務所が全て申請を代行いたします。
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図面の作成
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